連珠雑記

連珠(競技五目並べ)に関する雑記。問題掲載、五目クエストの棋譜、公式戦振り返りなど。

2018-01-01から1年間の記事一覧

棋譜並べ② 梅凡VS姚宇杰

今年の4月、中国で全国五子棋団体賽という大会が開催された。この大会のルールは題数指定打ちで、現行の世界選手権採用ルールである四珠交替打ちのひとつ前のものだ。とはいえ、参考になる棋譜が多いのでしばらくこの大会の棋譜を並べていこうと思う。 (第1…

実戦型詰む連珠第1問 解答解説

Twitterで出題した実戦型詰む連珠第1問の解説をしていく。問題は以下。 【実戦型詰む連珠】連珠(五目並べ)【第1問】黒先、追い詰め勝ちは?(頻出度★★★☆☆)#詰め連珠#解けたらRT 不定期出題。「詰め連珠」ではなく「詰む連珠」。よって詰みは一通りではなく複…

棋譜並べ① 祁观VS林劉民 ~剣先の使い方~

棋譜並べの記事を書きたい!そう思った。思い立ったが吉日というやつである。早速やっていこう。今回紹介するのは2017年世界選手権ATで打たれた祁观VS林劉民の対局だ。紹介にあたって、互いに競った接戦よりも片方の快勝のほうが見ていて爽快感があるだろう…

三ヒキ主体の連珠におけるポイント

先日いっぷくさんで連珠に関する講義をさせていただいた。その中で「三ヒキは将棋で言うと銀損(捨て)に相当する」と言及した。それにより三ヒキ恐怖症になる方や、「強い人は三を引いているのに何で?」と思われる方があっただろう。その疑問はもっともであ…

持ち時間と攻守

入浴中に考えたこと。 とある言説で「連珠は持ち時間90分が適切である」というものがあった。持ち時間が長すぎると、読みが速い者がその長所を活かすことができない、がその主張だ。最近まではうんうんそうだなぁと思っていたのだが、ここ数カ月で変化があっ…

Yixinについてのメモ

連珠には検討用のフリーソフトでYixinが有名だ。以下でダウンロード可。 http://www.aiexp.info/pages/yixin.html 起動するとこんな感じ。(デフォルトでは盤と石の画像が違うが。) このYixin、現在では2017年版までリリースされている。(今年の5月に2018版が…

2017年世界選手権台北大会振り返り②現地での生活~主に食事~

前項で述べたように、今期の世界戦はグリーンワールドホテルにて開催された。ホテルは以下。 GREEN WORLD HOTEL NANGANG 私が泊まった部屋はこちら。(恐らく問題はないと思いますが、駄目なようなら削除します。) このホテルは日本からの観光での宿泊場所と…

2017年世界選手権台北大会振り返り①台湾について

台湾についての必要なことまとめ ご存じの方もいると思うが、2017年8月に連珠世界選手権台北大会に参加した。その振り返りをかねて、本稿ではその1として台湾に行く上で抑えたほうがいいことを私なりに記していく。なおここに記すことは台北近辺についての私…

02/06出題 問2ー解答①(方針とヒント)

白先、受けの正着は? 問2は問1における正解の場所に黒から先着した場合の受けを問うた。連珠は自分が攻める→相手が受ける(急所)の場合、急所に攻め側から先着するのが好手になることが多い。実戦でも問1→問2という思考プロセスは自然である。 実はこの問題…

02/06出題 問1ー解答②(白の異着ー白D,E)

白先、受けの正着は? (問題図) 前回記事の続き、白D、E点について見ていく。 白2ーD点における黒勝ち (正解図、黒13まで) 白2ーCと違い、今回は一路空間が開いているためいわゆるH型の詰みが可能になる。黒3は相変わらずの急所で白4は絶対。以下はよくある詰…

02/06出題 問1ー解答①(白の異着ー白B,C)

白先、受けの正着は? (問題図) この図に於いての白の正着を問うた。結論からいえば白の正着はA。他の受けは全て負けてしまう。本当に全ての場所を検討すると、時間がいくらあってもたりないので、白の受けB~Eについて解説する。その他の受けについては各自…

初見と既知ー連珠の構図の研究

初見には弱い 友人による私の評価の一つに「(一般と比べて)初見には滅法弱いが、二回目以降には強い、だから経験値を積むことが何より大切。」というものがある。この指摘が客観的に正しいかどうかは別として、長年私を見てきた人による評価であるので大事に…