実戦型詰む連珠第4問 解答解説
実戦型詰む連珠の解答解説をしていく。問題は以下
【実戦型詰む連珠】連珠(五目並べ)【第4問】
— 那智暴虐の連珠石 (@nachirenju) 2018年4月17日
黒先、追い詰め勝ちは?
(頻出度★★★★☆)#詰め連珠#解けたらRT
過去のブログ出題から未解説問題を引っ張ってきました。一見捕まっていそうですが綺麗に詰み上がります。詰ました経験がないと実戦では諦めがちな要注意型。 pic.twitter.com/bIfjMuxuE5
初型観察
(問題図)
十字型の典型問題。この系統の図の詰み筋は大体決まっていて、黒ABとヒイていき下辺にぐるっと一回転を目指す。この一回転という考え方が発想しにくく、初見ではヒイたはいいもののその後わからなくなって詰めないことが多い。早速詰みを見ていこう。
解答図
(検討図①、白4まで)
まずは黒1、3と打ち白の2、4を強要する。この手順前後は関係なく、黒3から打ち出してもいいのだが、白Bと受けられた時に黒1とヒケないことには注意だ。そうすると白Aと取られてしまう。ヒイていくのではなくフクミから詰みがある。ここでは深く解説しないが、気になる方は探してみてほしい。
さて、ここで重要なのは黒に二本の剣先ができたことにより、A~Dに四で打つことができるようになった。これはこの問題に限らずだが
①三はヒイた方に止めるのが原則
②攻め側はヒイた方と逆側に剣先ができる
③よってヒイた方と逆側に本来の攻めの狙いがある
以上のことは必修だ。見た目からしても本来攻めたい方向とは明らかに逆に三をヒイている場合は「逆ヒキ」という手筋として区別される。この問題ではA~Dの剣先を使った攻めが本命だが、もちろん左上のほうも使う。
(検討図②、黒5まで)
黒5!がこの詰み筋における要の飛び三。この手は先述した狙いが分かっていないと実戦でも発想するのはかなり難しいだろう。そして実はこの手でもう決まりとなっている。白がどこに受けても以下黒には四追いがある。
(検討図③、黒17まで)
せっかくなのでいつものABCDではなく最後まで手順を示した。盤面ほとんど全ての石を利用した四追いだ。美しい。この手順は是非実際の盤に並べて楽しんでほしい。
以上で解説を終わる。この形の追い詰めは、手順だけを見ると意外とあっさり詰んでいる。しかし見た目が桂馬の網に囲まれているように見えるため、詰むということを知っていないと実戦では発想しにくいと思われる。実戦でも類似型は多く出現するので、一勝に貢献できれば嬉しい。