連珠雑記

連珠(競技五目並べ)に関する雑記。問題掲載、五目クエストの棋譜、公式戦振り返りなど。

終盤の研究①ー②

この記事は以下の記事の続きなので、未読の方は先に目を通してほしい。

 

renjuvarious.hatenablog.jp

 

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(第16図、黒5まで)

白2には黒3、黒5と打つ追い詰めがある。これもこの形では出現率が高い。

 

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(第16図、黒7まで)

知らないとなかなか打てないが、白6には黒7が使い勝手の良いフクミ。以下ABの四追いがあり、Cの三ヒキが約束されているのが利点だ。これによりCDという勝ち筋も残している。白の受けはABDのいずれかくらいだろうか。

 

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(第17図、黒11まで)

 

黒9、11とズドンと行ってしまうのが明快。以下白Bなら黒FAで勝ち。白Gでも黒ABCの四追いを残しているのでまだ先手。黒にはDCEの詰みもあるので白に受ける手段はない。

 

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(第18図、白12まで)

この詰みでは白8が最強だろう。今度は黒9には白10が強い。白12までとなって、一見攻め詰まったようだが黒には妙手がある。

 

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(第19図、黒19まで)

黒13!が妙手。これには14と受けるしかない。14で18なら黒ABCの四追いがある。そこまで打ってから15~19と打てば以下黒Cでゴールだ。この2図の詰みは他の勝ちからも合流することがあるので必修。

 

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(第20図、黒11まで)

白8には見えにくいようだが黒9、11と打つのが明快で、これはつまり第18図の詰みと合流させようとしている。黒には以下ABCまたはABDEの四追いがある。DEの勝ちもあるため白の受けはCDに限定される。このうち白Cは第18図に合流する。白Dを見ていく。

 

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(第21図、黒17まで)

やはり黒13が急所で、この形の詰みは飛び三が重要らしい。以下白Bなら黒CDの四追い。白14なら黒17まで打ってAで四三勝ちだ。

 

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(第22図、黒9まで)

白6以下をソフトに読ませたところ黒7から詰ましたのでそれも載せておく。黒9が急所で、これは以下ABCの四追いを残している。これを受けるまともな場所は白Cだが、それは第18図に合流する。使い分けがあるのかはわからないが、押さえておいて損はないだろう。

 

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(第23図、黒11まで)

白6には黒7が常套手段、白8なら黒9がノリ手を回避する重要な手。以下11と打ちABの四追いだ。

 

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(第24図、黒15まで)

白8の受けがこの追い詰めにおける主図で、これには全部打っていい。途中、白12でBなら黒14以下黒12で四三勝ち、白14をCなら四追いだ。黒15以下はABCの四追いで詰みとなる。

次で最後の白2を見ていく。

 

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(第25図、黒7まで)

白2には黒5までこちらにヒク。黒Aに打つのは白5と受けるのが飛び三になるためだ。白6はどちらに止めても黒7とフクムのが急所。以下ABの四追いがある。黒にはCDの詰みもあるため、白からの受けはDくらいしかない。

 

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(第26図、黒15まで)

白8には怖いようでも全部打つのが唯一の詰み筋。白12には黒13、15が見えればゴール。以下はABの四追いだ。

 

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(第27図、黒13まで)

白12をこちらは黒13が見えれば容易。白14をDならEFAGBの四追いができる。

 

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(第28図、黒17まで)

白14がしれっとミセ手を作っているのに要注意。これに対処を間違えると詰まなくなる。黒15の四ノビが肝要で、黒17まで以下AないしBの両ミセだ。

最後に1図だけ別法を加える。

 

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(第29図、黒3まで)

これまで複雑な追い詰めを解説してきたが、白2でここやAに対しては黒3とクラに組むことで受け無しになることが多い。細かい変化はこの記事では解説しないが参考にしてほしい。

 

ここまでで解説を終える。もう少しだけ次の記事で補足を行なう。