連珠雑記

連珠(競技五目並べ)に関する雑記。問題掲載、五目クエストの棋譜、公式戦振り返りなど。

三三禁の狙い方

様々な三三禁

禁手の手筋のバリエーションはそれほど多くない。禁手ではない詰みのパターンはいくつあるか知れない。簡単なものが実戦でパッと出てくるとなると100~1000くらいはあるのだろうか。禁手のほうは基本型20~30、特殊ケース10くらいだろう。他にもあるにせよ、合計で50通りくらいだと思う。

 

昨日の解答

昨日、いやもっと正確に言えば数日前に出題した問題は特殊ケースに該当する。基本型は主に形で記憶するが、特殊ケースについては言葉でも覚えておいたほうがいいだろう。今回の問題は「相手の禁点にこちらの勝ち型または追い手(活三、三三、四三、四四)をぶつける」という手筋である。ぶつける形が四三や四四なら追い詰めになるし、三三なら呼珠全勝ちと言われる形になる。

 

まずは導入問題から。

 

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上図は導入問題の図である。黒は三を引いてあるので白がこれをどう止めるかと言う問題になる。

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平凡に白2~6と受けると黒7で先手を取られている。これでは企画倒れである。

 

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そこで白2と飛び四を打つのが妙手。これによりX点が三三禁になる。黒は白4の飛び三を止めるのにXに打たなければならないが、打てないので白勝ちとなる。

 

本題

本題に移ろう。

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図が問題図で、ここからの次の一手を求めるものだった。

 

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平凡に白2と止めるのは、これまた平凡に黒3と打たれて困る、というよりこれは既に黒が勝っている。「連を止めながら連を作る」は連珠の基本的な攻防だが、お互いにこれを繰り返した際、最後にどちらが主導権を握っているかの判断が重要だ。有段にステップアップしようとしている方は意識してほしい。

 

イメージ

 この問題の導入として一番最初のものを出題した。ということは最初と同じパターンに持ち込むということになる。「相手の三三禁にこちらの勝ち型をぶつける」である。

 

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黒3と三を引いたときに白4と飛び、X点を三三禁にする。これが導入問題のパターンだ。このとき止める白6が導入では飛び三だったが、今回はただの連。これでは黒Aで切られてしまう。この局面でもう一つ何かが欲しいのだ。

 

 

 

 

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白2と打つのが明快で、黒3にはイメージ図と同じように打てばX点に三三がぶつかる。これでめでたく白勝ちになる。

黒3では恐らくAが最強だが、これにも追い詰めがあるので考えてほしい。

 

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白2でも白勝ちになる。これは私の記憶では中国定石だ。ほぼ正解図と同じ。