連珠雑記

連珠(競技五目並べ)に関する雑記。問題掲載、五目クエストの棋譜、公式戦振り返りなど。

連珠の考察

勝敗を分かつ一手の攻防~幻の四追い~

連珠には幻の四追いという慣用表現がある。簡単にいうと、「四追いだと思っていたら実はノリ手で勝てないもの」にあてられるものだが、厳密にはもう少し狭い意味合いなのではないかと思う。ちょうどいい局面を見つけたので紹介したい。 (仮想局面、白2まで) …

四追いとフクミ

チーム世界選手権の宿で私は藤田雄大五段と同室だった。彼は国際棋戦初出場に関わらず5割近い成績を残し、去年個人2位である中国の朱建縫に1勝1分で終えるなどその強さを見せつけた。藤田君とは大会の合間合間に練習ということで3分切れ負けや5分切れ負けの…

終盤の研究②ー①

今回も終盤の研究をしていく。 (テーマ図、黒番) 今回扱うテーマ図はこの局面。疎星などで時々出現する局面だ。この局面を設定する条件として ①絶対的な黒の手番 ②十分な攻めスペース の2点がある。ある局面から黒が勝てるかどうかを確かめるのには基本的な…

終盤の研究①ー③(余談)

この記事は本筋とは関係ないが、個人的に興味深かったので残しておく。 (第1図、黒5まで) 白2には黒5ーAから追い詰めであることは前の記事で述べた。(以下) renjuvarious.hatenablog.jp では第1図、黒5と三をヒクとどうなるのだろうか?白の受ける候補はAも…

終盤の研究①ー②

この記事は以下の記事の続きなので、未読の方は先に目を通してほしい。 renjuvarious.hatenablog.jp (第16図、黒5まで) 白2には黒3、黒5と打つ追い詰めがある。これもこの形では出現率が高い。 (第16図、黒7まで) 知らないとなかなか打てないが、白6には黒7…

終盤の研究①

実戦では詰みもそうだが、いかに詰む形に持っていくかが大事だ。自分の知識の整理も兼ねて、終盤でよく現れる形の研究を行う。 (テーマ図、黒番) テーマ図から黒番である。ここでは既に黒必勝が確定している。細かい石の配置は色々あるのだが、勝ちになる形…

三ヒキ主体の連珠におけるポイント

先日いっぷくさんで連珠に関する講義をさせていただいた。その中で「三ヒキは将棋で言うと銀損(捨て)に相当する」と言及した。それにより三ヒキ恐怖症になる方や、「強い人は三を引いているのに何で?」と思われる方があっただろう。その疑問はもっともであ…

持ち時間と攻守

入浴中に考えたこと。 とある言説で「連珠は持ち時間90分が適切である」というものがあった。持ち時間が長すぎると、読みが速い者がその長所を活かすことができない、がその主張だ。最近まではうんうんそうだなぁと思っていたのだが、ここ数カ月で変化があっ…

初見と既知ー連珠の構図の研究

初見には弱い 友人による私の評価の一つに「(一般と比べて)初見には滅法弱いが、二回目以降には強い、だから経験値を積むことが何より大切。」というものがある。この指摘が客観的に正しいかどうかは別として、長年私を見てきた人による評価であるので大事に…

形勢判断の尺度

元々は ここ最近物事をすぐ忘れることに気づいた。連珠の棋譜という話になると顕著で、次の日には忘却していることが多い。日々あれを文章化しようこれを文章化しようと考えていることは多々あるが、その大部分を忘却してしまっているのではなかろうか。あん…

研究テーマという口実

テーマを持った研究ーある局面Aを解明するー 仰々しく書いたが、私はこういうのが好きではない。なぜか?忘れるからである。「~の研究をしよう!」というのは言葉それ自体に義務感、強制力があって深いところで積極的ではない(気がする)。それよりは、半ば仕…

追い詰めの研究

研究とは 連珠において研究というと、「実戦で現れ得る、ある局面における最善手を探し出す」という意味合いで使われることが多いと思う。「私は研究量が多い」=「より多くの局面における最善手を知っている」と理解しても差し支えない。 私は研究が好きだ…